ゆづ君に金メダル、お願いします! 平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)フィギュアスケート男子で2連覇を狙う羽生結弦(23=ANA)は今日16日、ショートプログラム(SP)に出場する。神戸市の弓弦羽(ゆづるは)神社や東京都葛飾区の熊野神社など、羽生とゆかりがあるパワースポットには、2日間無事に滑りきることを願うファンが訪れ、手を合わせた。

 熊野神社にはこの日も、羽生の活躍を願うファンが訪れた。境内にくくりつけられた絵馬のほとんどが、羽生の活躍を祈願するもの。「その手で金メダルをつかみ取れ!」「最高の演技を!」。中には、英語で書かれた応援メッセージもある。神社の宮司、千島俊司さん(44)は「九州や東北、外国人の方も含めて、たくさんの方が来て下さいます」と話した。

 同神社がファンの「聖地」として注目されたきっかけは、15年春。羽生がフリープログラムの曲に、映画「陰陽師(おんみょうじ)」の劇中曲をアレンジした「SEIMEI」を選んだことだった。熊野神社は約1000年前、平安時代の陰陽師・安倍晴明が創建。都内で唯一、晴明にゆかりのある神社と言われる。ファンが必勝祈願に訪れたことが口コミで広がり、参拝客は約2倍に増えた。

 東京都八王子市の女性(70)は「安倍晴明さんの力を借りにきた。とにかくお祈りすることしかできない」。絵馬に「転倒せず、けがをせず、美しい演技で金メダルを取れますように」と書き込み、奉納した。

 千島さんは「ファンの方は、年中お祈りに来ている。羽生選手には、ぜひ金メダルを取って欲しい」とエールを送った。【太田皐介】