名古屋市の河村たかし市長が1日、「パスポート紛失」騒動を起こした。

 今月3日からのフランス、ドイツ出張を控えているが、午前中の定例会見で、通常保管している自宅の引き出しにないことに気付いたとして、「けさまでパスポートが見つからん」「見つからなかったら、アイム・ソーリーと言うしかない」と発言。周囲をあわてさせた。

 一時は、副知事による代理出張の可能性も浮上したが、この会見の後帰宅して、昨年7月の海外出張時に着用した上着をクローゼットで確認したところ、内ポケットに入ったパスポートを発見。河村氏は、発見時間の心境を「おっ。この感触は何だと」と振り返った。

 無事、代理出張の事態を回避したものの、河村氏は「ご心配かけて申し訳ない」と平謝り。出張は3~10日までの日程で、フランス・ランス市での姉妹都市提携の記念セレモニー出席などが予定されている。

 自治体トップのパスポート紛失をめぐっては、先月、静岡県の川勝平太知事が、パスポートの紛失を理由に、イタリア・ローマ出張の中止に追い込まれたばかり。川勝氏は先月の会見で、出張中止に伴う自身の予約のキャンセル料約5万3000円を、自腹で支払うことを明らかにした。この時は、副知事が代わりに現地日程に対応した。