日大アメフト部の選手が悪質な反則行為で関学大の選手を負傷させた問題で、大学名や団体名を間違えて苦情電話を入れる事態が相次いでいる。日大と間違えられ数十件の苦情連絡が入っている日体大は２４日、公式サイトに異例の声明文を掲載した。

　「日本（にほん）大学アメリカンフットボール部の反則行為に関連して、本学（日本体育大学＝にっぽんたいいくだいがく）アメリカンフットボール部及び学生に対して、誤った誹謗・中傷を含め、多くのご意見やお問い合わせをいただいております」。勘違いが起きないよう大学名に読み仮名を振って説明した。

　日体大広報部によると、今月６日に当該試合が行われた直後、反則動画がネットに上がってから「あれはひどい行為だ」などと苦情の電話やメールが数件入り始め、日に日に件数が増した。「なぜ勘違いが起きているのか」と問うと、広報担当者は「日体大もさらに略せば『日大』となるからなのか…。ブランド力の向上がまだまだということですかね」と語った。

　関学大を関西大と勘違いするケースも、ＳＮＳなどで散見された。関西大広報課は「報道関係から関学大と間違えての電話はありますが、一般の苦情などはありません」とした。

　日本ラグビーフットボール協会、関東ラグビーフットボール協会にも苦情電話が相次いでいる。日本協会の広報担当者は「タックルというところで、ラグビーだと思われているのでは」と分析。両協会とも各十数件の苦情が入っている。