自由党の小沢一郎共同代表は16日、都内で開いた自らの政治塾で講演し、15日に同所で特別講演を行った小泉純一郎元首相と、その後に、3時間にわたる「日本酒会談」を行ったと明かした。

 小沢氏は「彼は冷や(酒)で飲むんだね。僕も冷や酒は好きだが、量が進むし、『おやじの小言と冷や酒は後から効く』と言うし、今は燗(かん)付け。でも(昨夜は)付き合って、冷や酒を飲んだ」と述べた。「彼は酒がすごく強い。僕も強い方だが、彼は(冷酒を)3本と焼酎の水割り。僕は2本と、ちょっと飲んでやめた」と、小泉氏の酒豪ぶりを披露。一方で、「若い時は夜な夜な繰り出したが、歳をとって、そうはいかん。お互い、歳をとったなあということを話した。基本的には昔話に花を咲かせた」と、振り返った。

 かつては敵対した2人だが、小泉氏が東日本大震災後、「原発ゼロ」を訴えている姿に共感。自身も、脱原発を主張しており、恩讐(おんしゅう)を超えた共闘に踏み切った小沢氏。「原発ゼロに関し、具体的にどうするという話まではしていない」と述べたが、「帰りには、またそのうち一杯やろう、ということで別れた」と思わせぶりに明かし、今後も連携を強める意向を示した。

 大物2人の“急接近”は、安倍1強が続く日本政界にくさびを打つきっかけになるのか。