自民党の石破茂元幹事長は30日の石破派会合で、党総裁選(9月7日告示、20日投開票)について、夏の甲子園で一大旋風を巻き起こした秋田・金足農の「全力野球」にならった全力選挙を展開する意向を明らかにした。「金足農業は一生懸命頑張った。あのひたむきさ、一生懸命頑張ることが、人の心を動かすと思っている。自民党もそうあるべきだ」と指摘。安倍晋三首相との一騎打ちで劣勢が見込まれる中、全力で戦った金農ナインを見習うべきとの胸の内をにじませた。

会合に先立ち、石破氏の支持を決めた参院竹下派の吉田博美参院幹事長と会談。吉田氏は支持を直接伝達する一方で、首相への個人攻撃と取られかねない言動を慎むよう求めたという。石破氏が、キャッチフレーズの「正直、公正」を前面に出さないようくぎを刺したとみられ、石破氏も応じた。局面打開へ地方票対策に力を入れる石破氏は、47都道府県それぞれの党員へ向けて47パターンの動画を作成。31日に発表する。