東京都の築地市場が6日正午、83年の歴史に幕を閉じた。最後の営業日も早朝から、威勢のよい声が場内に鳴り響いた。

朝5時、生鮮マグロ卸売り場では最後の競りを前に、築地魚市場株式会社の吉田猛社長が「築地を世界の市場にのし上げてくれた諸先輩方や関係者の皆さまに感謝したい」とあいさつした。

最後の築地市場で競り落とされた一番マグロは、162・4キロの青森県大間産で438万5000円の値を付けた。一番マグロとは品質が良く最高値かつ、1キログラム当たりの値段も最高なものを言うという。関係者によると、今回の値段はご祝儀価格ではないといい、「むしろ豊洲市場開場の11日の方がご祝儀価格が出るんじゃないかな」と笑った。最後のマグロ競りは生鮮146本、冷凍728本を取り扱った。

明日7日には、2000台以上のターレ(運搬車)が、オープン前の環状2号線、築地大橋を渡って、豊洲新市場に向けて大移動し、引っ越しする。豊洲は11日に開場する。