特別背任容疑で再逮捕された日産自動車前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)の弁護人、大鶴基成弁護士らの会見には、事件を取材している元長野県知事で作家の田中康夫氏(62)も質問に登壇した。「(日本外国特派員協会で)5回会見しているが、質問は初めて」と前置きし、「(容疑者側が送金した)ジュファリ氏の聴取が未了のまま、ゴーン取締役が裁判が終わるまで保釈されない場合、弁護団の対応は」などと質問した。

田中氏は会見後、特別背任事件について「機密費というが、日産の社内制度にのっとって、手続きを踏んで(支出して)いる」などとして、「ゴーン側の訴えはロジカル(論理的)。決して荒唐無稽ではない」と主張。この日の法廷と会見で「検察側の意見だけでなく、両面が見えてきた。(事件の)転機になるんじゃない」と予言した。