東大病院は11日、公式サイトで、所属の整形外科医・相馬一仁容疑者(38)が9日にJR山手線内で女子高生の胸や手を触ったとして、東京都迷惑防止条例違反の容疑で警視庁巣鴨署に現行犯逮捕された件について「当院の職員が逮捕された件について」と題した文書を発表し、逮捕されたことを認めた上で「事実関係を確認した上で厳正に対処してまいります」と同容疑者を処分する方向であることを明らかにした。

「平成31年1月9日、当院職員が電車内における痴漢行為(東京都迷惑防止条例違反)の容疑で逮捕されました。容疑が事実であるとすれば誠に遺憾です。今後、事実関係を確認した上で厳正に対処してまいります」

相馬容疑者は9日午前8時ころ、西日暮里-大塚間を走行中の山手線の車内で、斜め前方に立っていた女子高生を抱き寄せて、胸や手を触った疑いが持たれている。巣鴨署によると容疑を認めている。東大病院は、相馬容疑者の逮捕が明らかになった10日の時点で、担当者が「報道されていることについては確認しておりますが、まだ事実関係を確認中です」と答えた。

相馬容疑者は2005年(平17)に東大医学部医学科を卒業。東大及び東大病院の公式サイトによると同病院の感覚・運動機能科診療部門に所属し、整形外科・脊椎外科で外来の診療も担当している。後縦靱帯(じんたい)が骨になり、脊柱管が狭くなることで神経根圧迫され、感覚障害や運動障害などの神経症状を引き起こす難病の「後縦靱帯(じんたい)骨化症」を研究しており、16年度には日本骨代謝学会で優秀演題賞(臨床系)を受賞している。

相馬容疑者は、日本バドミントン協会の選手強化本部内にある医事・トレーニング管理部に、ドクターのチームの一員として名を連ねていたことも分かっている。医事・トレーニング管理部は、2020年東京オリンピックを目指す男子の桃田賢斗、女子の奥原希望、高橋礼華や松友美佐紀らが名を連ねるナショナルチームを強化する「ナショナル強化部」と並び、競技力向上への医科学的サポートの促進やアンチ・ドーピング活動の推進を図るセクションだ。同協会の関係者は「本年度もスタッフに入っていました。報道で知って確認しているところです」と認めている。