無所属の細野豪志衆院議員(47)が、自民党の二階俊博幹事長率いる二階派に「特別会員」として加わる意向を固めたことについて、30日、自民党やかつての同僚から冷たい反応が寄せられた。細野氏の節操のなさが背景の1つとみられ、「四面楚歌(そか)」といえる状況になっている。

二階氏と同じ自民党の主要派閥、岸田派を率いる岸田文雄政調会長は会見で、「本人や二階派議員から話を聞いていない」と不快感を示し、「岸田派に関わる問題なら、相談があるだろうと想像する」と述べた。細野氏の地元、静岡5区には岸田派所属の吉川赳氏がいるが、14年、17年衆院選で細野氏に敗れ、落選している。細野氏は将来的な自民党入りを模索しているため、岸田氏は、同じ選挙区で自民系が2人誕生しかねず、競合の恐れがあるとして警戒感を示した形だ。

一方、細野氏とともに民主党政権を支えた立憲民主党の枝野幸男代表は、会見で細野氏の動きを問われたが「コメントを言う立場でもないし、関心もありません」と素っ気なく、同じく民主党出身の国民民主党の玉木雄一郎代表も、「個々人の政治判断だと思う」と多くを語らなかった。

細野氏は今日31日の二階派総会で、特別会員の了承を得る見通し。この日は衆院本会議に出席したが、途中退席した。