経済企画庁(現内閣府)長官を務めた作家・経済評論家の堺屋太一(さかいや・たいち)さん(本名・池口小太郎=いけぐち・こたろう)が8日午後8時19分、多臓器不全のため東京都内の病院で死去した。83歳。大阪市出身。

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堺屋さんは97年6月~98年7月、朝日新聞に「平成三十年」を連載し、平成30年の日本の姿を描いた。

1ドル=230円台の為替レート、ガソリン1リットル1000円、国債長期金利9%超え、20年で平均物価3倍のインフレで月給200万円など、大きく外したものもあるが、年間出生数の100万人割れなど、ズバリ的中している。

的中しているものには「晩婚化」「男性の生涯未婚率23%」「郊外ニュータウンの高齢化」「年金支給年齢の段階的引き上げ」「東京の一極集中」「地方の衰退」「アジア各国からの労働者の流入」などのほか、生活に密着した「指定時間に希望商品が届くネット通販」「インターネット小説」「テレビ電話、デジタルカメラ、データ検索など多様な機能を備えた携帯端末」などがある。

消費税については「8%から12%」に上がり、20%への再引き上げが論議されているとしていた。