東京都の小池百合子知事は15日の定例会見で、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)の進退に関して見解を問われ、「現段階でJOCの方から私が何か聞いていることはありません。私の方からここで、改めて話をすることではございません」と述べるにとどめた。当面はJOCの対応を見守る意向だ。

一方で、「東京都は、大会に向けて会場の準備などさまざまなことを加速して進めている。(準備は)これから佳境に入ろうというところだ」と、今が大会準備に向けて重要な時期であることに言及。「JOCの規則に従い、竹田会長もこれまで努力を重ねてこられた。今後ともJOCや、関係者との連携は必要。万全の準備を進めることに徹していきたい」と述べた。JOC会長の進退は大会の準備にも水を差しかねないだけに、暗に早期解決に期待を示したといえる。

一方、桜田義孝五輪担当相は会見で、「民間団体の人事で、私からコメントする立場ではない」とだけ述べた。今年1月の会見では、竹田氏がフランス当局の捜査対象となっていることについて問われ、「正直なところイメージとして良くない」との認識を示している。