アニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオで34人が死亡した放火事件を巡り、京都アニメーションに対し、制作スタッフへの付きまとい、ストーカー行為などの直接的な嫌がらせ、殺害予告、インターネット上での中傷などが繰り返し、行われていたことが19日、関係者への取材で分かった。

京アニは昨秋、京都府警宇治署に被害届を提出。今回の事件との関連は不明だが、府警が捜査を進めていた中で、放火火災が発生した。

京アニの作品に関わったことがあるアニメ関係者によると、ツイッター上で「自分が京アニ作品を作った」「あいつらはパクっている」などと、繰り返しツイートするアカウントがあったという。また同社に対し、殺害予告があった上、同社に直接出向いて制作スタッフに接近し、付きまとうなどの行為をする不審者もいた。身を守るため、タクシーで通勤するスタッフもいたという。

捜査関係者は、府警に京アニから昨秋に相談があり、被害届も提出されていたとした上で、ストーカー行為、インターネット上での中傷についても把握していたことを明らかにした。ただ、青葉容疑者との関係性については「まだ分かっていません」と説明した。

被害届が出た当時、捜査線上に青葉容疑者の名前は挙がっていなかったという。関係者は「もし名前が出ていれば(被害届が出されたのは)半年以上、前なので、何らかの対応はできていたかもしれない」と語った。