広島県警は7日、広島市内の飲食店で店員の20歳の女性の顔面を拳で数回、殴打するなどの暴行を加えたとして、暴行の疑いで埼玉県幸手市長の渡辺邦夫容疑者(62)を現行犯逮捕した。

幸手市の関係者は、市長の突然の逮捕に「逮捕の報道は確認しており、対応は協議中です」と困惑した。広島市内で6日に開かれた平和記念式典に参列するため、同市を訪問した市長が侵した、まさかの失態に「記念式典に行ったのは間違いないですが…」と口ごもるなど、混乱ぶりをのぞかせた。

渡辺容疑者は幸手市長として2期目を務めていたが、11月8日の任期が3カ月後に迫っていた。次の選挙の日程は、立候補予定者説明会が9月27日、10月20日告示、同27日投開票と決まっていた。

渡辺容疑者は15年10月の選挙で9714票を得票し、2度目の当選を果たしたが、対抗候補との差はわずか161票だった。次の選挙に、同容疑者が出馬するか否かについて、同関係者は「(出馬に関しては)口外、表明はしていません」と話した。