2020年度からの大学入学共通テストの英語で導入される民間検定試験について「身の丈」発言をした萩生田光一文部科学相は30日、衆院文部科学委員会で「仮に今の状況より混乱が進むような事態が新たに確認できるようなことになれば、考えなくてはならないという気持ちもある」と初めて延期の可能性について触れた。

萩生田氏はこの日も野党各党から厳しく追及されたが「不安や懸念を1つ1つ解消し、来年度からの円滑な実施に全力で取り組んでいきたい」と強調した。しかし、立憲民主党の川内博史氏から「11月1日でさらに不安や混乱が拡大するようであれば、立ち止まることを考えてはいかがか」と問われると冒頭の発言をした。川内氏は「11月1日の状況次第では、延期を考えざるを得ないという意味だと私は受け止めた」と話した。

受験生は必要に応じて来年4~12月に6団体7種類の試験から選択することになっているが、開始が5カ月後に迫っても日程や会場が未定で、教育現場の混乱が深刻化している。文科省は民間団体に対し、11月1日までに詳細な情報を公表するよう要請している。萩生田氏も「11月1日の状況をみたい」との答弁を繰り返していた。

文科委はまた、11月5日に参考人質疑を実施することも与野党で合意した。最も受験生が多いとされながら沈黙を続ける試験「GTEC(ジーテック)」を実施するベネッセコーポレーション、延期を要望する全国高等学校長協会、実施を要望する日本私立中学高等学校連合会の代表者と、反対してきた京都工芸繊維大の羽藤由美教授を招致することになった。

野党は「今国会最大の課題として取り組む」(国民民主・玉木雄一郎代表)など追求を一層強める構え。11月1日は民間検定試験の活用に必要な識別番号「共通ID」の申込が始まるタイミングでもあるが、事態は緊迫してきた。