第162回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が16日付で発表された。芥川賞に、野間文芸新人賞を受賞した哲学者千葉雅也さん(41)の初の小説など5作品、直木賞に、湊かなえさん(46)らの5作品がノミネート。直木賞は、4度目の候補となる湊さん以外、全員が初のノミネートだ。選考会は来年1月15日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれる。

候補作は次の通り。(敬称略)

【芥川賞】木村友祐「幼な子の聖戦」(すばる11月号)▽高尾長良「音に聞く」(文学界9月号)▽千葉雅也「デッドライン」(新潮9月号)▽乗代雄介「最高の任務」(群像12月号)▽古川真人「背高泡立草(せいたかあわだちそう)」(すばる10月号)

【直木賞】小川哲「■(口ヘンに虚の旧字体)と正典」(早川書房)▽川越宗一「熱源」(文芸春秋)▽呉勝浩「スワン」(KADOKAWA)▽誉田哲也「背中の蜘蛛(くも)」(双葉社)▽湊かなえ「落日」(角川春樹事務所)

※■は口ヘンに虚の旧字体