日本文学振興会は22日、芥川賞選考委員の宮本輝氏(72=芥川賞作家)と、直木賞選考委員の宮城谷昌光氏(74=直木賞作家)が選考委員を退任すると発表した。両氏は第162回(2019年下半期)の両賞選考会後に辞意を表明していた。宮本氏は第114回(95年下半期)から49回、宮城谷氏は第123回(00年上半期)から40回、各賞の選考委員を務めた。

宮本氏「芥川賞選考委員の席から退かせていただくことにしました。委員に就任してからの24年間、若い作家の運命にかかわっているという重圧がつきまといました。それこそが芥川賞そのものの重みだったと思います。真摯(しんし)な議論を尽くし合った各選考委員にお礼申し上げます」

宮城谷氏「賞の選考という任は厳しいものでしたが、大変勉強になりました。今後は自分の執筆に専念するつもりです」