新型コロナウイルスによる肺炎の拡大で、日本国内でマスクが品薄となっている問題が、まもなく本格化する花粉症を抱える人にも影響を与えるのではないかという議論が、3日の衆院予算委員会で取り上げられた。

質問した公明党の石田祝稔氏は「私も花粉症なんです。そろそろ目頭がかゆくなってきました」と、今後への“不安”を打ち明け、マスク不足への対応について、政府の見解をただした。

橋本岳・厚労副大臣は、国内で流通する家庭用のマスクが、新型コロナウイルスの問題が拡大するにつれて「まずは来日中国人による需要が急増した」と述べ、来日した中国人によるマスクの「爆買い」が起きている現実に言及。一方で、政府が同ウイルスによる肺炎を感染症法の「指定感染症」としたことを受け、日本人が買い求める需要も増え「マスクは品薄状態となっている」と、認めた。

橋本副大臣は「平時は、中国から輸入するマスクの供給が多いが、現在は止まっている。先月28日に、日本国内のメーカーに増産要請を行った」と述べ、以降、各メーカーは「24時間の生産体制を取っていると承知している」と強調。「マスクの生産や流通状態を把握し、できるだけ早く品切れが緩和するよう関係団体に働きかけたい」と訴えた。

予算委員会では通常、厚労分野に関する質問には加藤勝信厚労相が対応するが、新型コロナウイルスへの対応を優先するため、質問通告がない際、加藤氏の委員会からの離席を認めることで、2日に与野党が合意しており、この日は代わりに橋本氏が答弁する場面も目立った。