小池百合子知事は23日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて都庁で会見し、感染が爆発的に拡大した場合、都市の封鎖(ロックダウン)に踏み切る可能性に言及した。「事態の推移によっては、ロックダウンなど強力な措置をとらざるを得ない可能性がある。避けるためにも一層の協力をお願いしたい」と、感染防止への協力を都民に呼びかけた。

都では感染者が100人を超えた17日以降、1日当たり10人前後が確認され、23日は男女16人が新たに確認。1日の発表人数では最多で、感染者数は計154人となり、増加傾向だ。

そのため小池氏は、大規模イベントの自粛を4月12日まで継続することについて「強くお願いしたい」と述べた。「この3週間が、オーバーシュート(感染者の爆発的増加)が都で発生するかどうか大きな分かれ道」と、危機感を示した。

厚労省のクラスター対策班の試算(21日)では、4月8日までに都内で約530人の患者増の可能性があると指摘された東京都。大学が多く、今後全国から若者が上京することもあり、小池氏は「若い人から感染が広がり、重症者が増えることは避けたい。危機意識を若い方と共有したい」とも述べた。海外帰国者の感染例も増えており、小池氏はこの日、都内の東京空港検疫所支所を視察した。