多くの史跡、遺跡が残る奈良・明日香村。飛鳥時代に都が置かれ、今なお歴史を感じる街並みは「日本のふるさと」として名高く四季折々の表情を見せる。

春の陽気に誘われるように街を流れる飛鳥川沿いの桜も満開を迎えていた。その桜並木を一望できる土手に緑を背に1本だけ咲く桜があった。桜は緑に寄り添うように、緑の大木は桜をまるで守るかのように。名もなき桜が、いにしえの都を静かに見つめていた。

<撮影データ>4月4日午後3時55分 キヤノン「EOS-1DX Mark2」 16-35ミリズーム(焦点距離18ミリ) ISO感度200 シャッタースピード500分の1 絞り5.6