新型コロナウイルス対策で政府が検討している全国民への10万円給付について、麻生太郎財務相が17日の閣議後の記者会見で、一方的に支給するのではなく「要望される方、手を挙げる方に配る」との考えを示したことを受け、ネット上では疑問の声があがっている。

前東京都知事の舛添要一氏(71)は、ツイッターで「10万円の現金支給を決めたと思ったら、銀行口座が分からない、手を上げた人だけだと、訳の分からないことを閣僚も御用評論家も言っている」と追及。「住民台帳があるし、マイナンバーもある。宛名記名の小切手を一枚郵送すればよいだけだ。ドケチで国民に支給したくないだけだ」と指摘し、「この政府には命を預けられない」「安倍政権の機能不全、ここに至れり」と批判した。

立憲民主党の石垣のりこ参院議員は「麻生大臣、この期に及んでそんなことを仰るのですか?!」と驚き、「一律給付でなければ時間と手間ばかりかかる。さらに財務当局が、GDP=C+I+G+(x-m)のうち、C(民間消費)とI(民間投資)が極端に冷え込むのでG(政府支出)を増やすしかないという単純な理屈を理解しないって、最悪です」とした。

また、タレントのいとうせいこうは「ここに及んで要望? 必死に自宅療養してる人を外に出し、役所に余計な負担をかける。わけがわからな過ぎて、こっちの解釈が違うのかととまどう。いつもの無策…だよね?」と疑問を呈し、映画評論家の町山智浩氏は「マスクは要望しない人にも送りつけたのに」とツイートした。