長期の外出自粛で、運動機能低下に悩む高齢者もいる。大阪、兵庫の介護施設が30日、取材に応じた。

東大阪市で機能訓練型デイサービスの管理者をしている男性によれば、以前は手を引けば歩行できていた高齢者が、3カ月ぶりの利用で横から支えなければならなくなっていた。筋力を取り戻すのに半年は要するという。この施設では4割が利用を自粛。利用を控えた約2カ月間入浴をしていなかった人もいた。経営も厳しく「(施設が)小規模のところは閉鎖したところもある。うちにも何人か流れてきている」と語った。

神戸市のデイサービスでも利用者の体力低下に言及。管理者の男性は「足を引きずるようになっていた。やってきたことがマイナスに…ショックですわ」。施設は1月に移転したばかり。定員も2倍に増やした。4月は新規利用者が増える時期だったが、コロナ禍でそうはいかなかった。2カ月以上前に借入申請をしたものの「連絡が来ない。毎月数十万の赤字。国は『これだけやってます』みたいなこと言うてますけど、アベノマスクにしろ遅すぎる」と語気を強めていた。【南谷竜則】