8日午前8時15分ごろ、東京都八王子市の住宅で「家族が銃で自殺を図った」と110番があった。警視庁によると、この家に住む高校1年の男子生徒(15)が、頭から血を流して倒れていた。男子生徒はその後、病院に搬送されたが、午前10時半ごろ、死亡が確認された。室内から拳銃のようなものが確認され、警視庁は今後、詳しく調べる。

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閑静な住宅街で突如起こった今回の事態。周辺では住民らに衝撃が走った。

近隣の住民によると、住宅街は6年前にでき、小中学生の子供がいる家庭が多い。住民同士の交流が盛んで治安も良いというが、3人の子どもを持つ30代女性は「住宅街で唯一、知らない家庭だった」と話した。引っ越してきたのは1年前ではないかという。事件発生時は家の前にいたが、銃声は聞こえなかった。

子どもの通う小学校からは「引き取りに来てほしい」とメールがきたといい、子どもは「すごく怖い。何があったの」と話していたという。別の近隣住民も「銃声は全く聞こえなかった。救急車が来て、初めて気付いた」と話した。

近所に住む学生は「少年と面識はない」とした上で「長い休校明けで、もし学校関係で苦しんでいたとしたら、同年代として悲しい」と話した。「どこで拳銃を手に入れたのか」「何で亡くなったのか」。住民たちの謎は深まるばかりだ。【佐藤勝亮】