東京都知事選は5日、投開票され、現職の小池百合子氏(67)が再選を果たした。

強力なライバル不在の中、公務を優先、新型コロナウイルス感染症対策に打ち込む現職をアピールしたが今後もコロナ対策や東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの開催など、課題は山積みだ。前回選挙で掲げた目標もほぼ達成できず、1期目以上に厳しい目で見られ、2期目は政治家として正念場を迎えることになる。

  ◇  ◇  ◇

宇都宮健児氏(73=元日弁連会長)の3度目の都知事選挑戦も、結実しなかった。都内で会見した宇都宮氏は、小池氏に対し「都庁の中だけではなく、いろんなところに足を向けてほしい」と、注文を出した。

選挙戦17日間で54回の街頭演説をこなした。「体調はよくなっている。期間中は規則正しい生活だったし、選挙カーのハシゴののぼりおりがいいストレッチになるんだよね」。2014年から傍聴を続ける都議会は、9月にまた始まる。「選挙は終わっても都政を監視していく。国民のみなさんには各自治体の議会傍聴をすることに興味関心をもってほしい」と、呼び掛けた。4度目の都知事選出馬については「選挙は1、2回では結果は出ない。今回の選挙が次につながればいい。議会を傍聴をする中で後継者もみつかると思う」と述べ、後継者に意志を引き継ぐ考えを示唆した。【寺沢卓】