藤井聡太棋聖(17)の最年少タイトル獲得から一夜明けた17日、藤井棋聖の地元・愛知県瀬戸市では、市民から祝福の声が上がった。

名鉄瀬戸線「尾張瀬戸駅」の近くの「喫茶スマイル」では、この日は「ジャンボオムライス」と「棋聖パフェ」を発売。オムライスは藤井棋聖の似顔絵と「棋聖」の文字がケチャップで書かれている。鶏肉とタマネギが入ったケチャップライスの上に薄く焼いた卵が乗っている。藤井棋聖がキノコが苦手なことから、マッシュルームは抜いている。30食限定で発売し、正午には完売した。

第91期棋聖戦5番勝負の第4局が行われた16日にちなんで716円で発売されていた「七段パフェ」は、この日から「棋聖パフェ」としてメニューに追加された。「七段パフェ」はアイスクリーム7個と似顔絵つきのチョコレートパイ、スティックビスケットを組み合わせたもの。そこにホワイトチョコにチョコペンで「棋聖」と書かれたものが加えられた。

ペインティングを担当したのは、似顔絵師のゆきだるまさん(32)。オムライスでは50個ほどの似顔絵を書いた。「卵の状態を書きやすいか見極めて。目は失敗しないようにしました」とコツを語った。

画数の多い「棋聖」をケチャップできれいに書くのは、高速道路の看板からヒントを得た。「高速道路の看板は画数が減っているというのをテレビで見た。全部書いたらぐちゃぐちゃになるので、2画くらい減らしてます」と明かした。

「せと銀座通り商店街」では「祝! 藤井聡太棋聖」と書かれた垂れ幕が設置され、勝利を記念したサービスが行われた。喫茶店ではランチセットに紅茶かオレンジのゼリーを追加。美容院では「藤井一番」にちなんで「2211バン。本日全メニュー2211円」など、地元市民も快挙を祝った。【星名希実】