東京都の小池百合子知事が10日、臨時会見を開き、新型コロナウイルス感染防止のために23区内の酒類を提供する飲食店などへの営業時間の短縮要請を15日で解除すると発表した。

現在の感染状況に「引き続き警戒が必要だ」としながら、新規陽性者数が減少傾向にあることから、都外への外出についても、認める考えを示した。4段階の警戒レベルも最高レベルから1段階引き下げた。

時短要請解除について、小池氏は「一定の抑制効果があった」とし、感染拡大防止と、経済活動の両立を図るとした。これまで「特別な夏」として、都民に都外への旅行などを控えるように呼び掛けてきたが、新規陽性者数が減少傾向にあることから、要請解除に踏み切った。

都の警戒レベルが1段階下がった事を受け、政府は観光支援事業「Go To トラベル」の対象に東京都を10月1日にも追加する方針で調整に入った。小池氏は「都内であれ、都外であれ、気をつけていただきたいことは同じ。国の施策であって、国がどう判断されるのかは、これからも注視をしていきたい」と話した。感染が再拡大した場合、営業短縮や、都外への外出自粛再要請の可能性もあるとして、引き続きの感染防止策の徹底を求めた。【佐藤勝亮】