立憲民主党の蓮舫参院議員が9日、都内で行われた出演映画「i-新聞記者ドキュメント-」(森達也監督)の再上映記念シンポジウムで、菅義偉首相が日本学術会議の会員候補の任命を見送ったことに触れ「とても危機感を持っている」と話した。

蓮舫氏は「安倍総理の時代から、内閣や総理が超法規的存在になってきた。安保法もそう。検察庁改正法案も法律を後出ししてきた」と過去の事例を挙げた上で「これでまた超法規的解釈で何とでも逃れるようになったら、社会が崩壊します」と危機感を募らせた。

菅政権については「パンケーキの甘さなき素顔」と評した。「やたらとパンケーキが好きで、いい令和おじさん、いい人なんじゃないかと、随分ソフトなイメージがある。見た目のやさしさは表面だけで、中身は全然違う。みんなに寄り添ってくれるイメージをふわっと作った結果が学術会議問題だ」と批判した。

さらに「安倍総理は見せ方もしゃべり方も上手だったが、菅さんは所信表明もやっていない」と菅氏の説明責任不足を指摘。「先は何をするか分からない。私たちはやる気を持っています」と、菅氏への諸問題の徹底追及に意気込んだ。【近藤由美子】