今年の世相を反映する「現代用語の基礎知識選 2020ユーキャン新語・流行語大賞」が1日、都内で発表された。

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テレビアニメや劇場版アニメが大ヒット中で子どもから大人まで幅広い人気を集めている吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)氏の漫画「鬼滅の刃」がトップテン入りした。

吾峠氏に代わり、週刊少年ジャンプ編集部編集長の中野博之氏が登壇した。中野氏は「本当にうれしく思います。このような名誉を頂けたのは、吾峠先生の圧倒的な努力と思い」とした上で「アニメーションをはじめ『鬼滅の刃』を日本中、世界中に広めることを手助けしていただいた関係者の皆さま、そしてたくさんのファンの皆さまのおかげだと思っております」と感謝を口にした。

ブームは衰えを感じさせることなく、各界に広がりを見せている。菅義偉首相までもが国会で「『全集中の呼吸』で答弁する」と、作中で登場する必殺技のセリフを引用した。登場人物と同じような髪色に染める「鬼滅カラー」も流行。主人公の「竈門炭治郎」の名字が使われている九州の竈門神社は、ファンから聖地として親しまれるようになるなど、社会現象的な流行となった。

公開中の「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」(外崎春雄監督)は、興行収入(興収)が11月29日時点で275億円を突破し、米映画「タイタニック」を超え日本歴代興収2位となった。【沢田直人】