「ペア碁俊英トーナメント」決勝が6日午前、東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントで打たれた。対局は、黒番(先手)の上野梨紗初段(14)福岡航太朗初段(14)組が129手までで、張心澄初段(14)渡辺寛大初段(18)組に中押し勝ちした。「今まで大会で優勝したことがなかった。不思議な感じです」(上野)「強いペアに3局勝てて優勝できてうれしい」(福岡)と、ともに笑顔を見せた。

優勝賞金50万円を2人でゲットしたが、上野は「貯金します」と堅実。福岡は「もらってから考えます」と、実感がわかない様子だった。

このトーナメント、男女が交互に打つ方式の対局で、同所で開催された「松田昌士メモリアル第31回国際ペアアマチュア・ペア碁選手権大会」の特別併催イベント。10~20代の日本棋院と関西棋院所属の若手男女棋士8組が参加した。日本ペア碁協会の前理事長で今年5月に亡くなった、松田昌士(まさたけ)元JR東日本社長の功績をたたえ、今回限りで創設されていた。

上野・福岡組は、午後から同所で上野愛咲美扇興杯・女流本因坊(19)芝野虎丸王座・十段(21)と記念対局を行った。この場で姉妹対局が実現した。また、同組は来年6月30日から7月4日に東京都内ほかで行われる「ペア碁ワールドカップ」への出場権を獲得した。

同時刻に同所では3位決定戦は、白番の大須賀聖良初段(16)辻篤仁二段(18)組が、岩田紗絵加初段(23)藤井浩貴初段(18)組178手までで中押し勝ちした。