大阪府の吉村洋文知事(45)が18日、府庁で取材に応じ、「今の段階で緊急事態宣言を出すべきだと思ってはいない」と述べた。

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新型コロナウイルスの感染拡大を受け、再発令への必要性を聞かれた吉村知事は「現時点では、緊急事態宣言にならないようにする対策を取るべき時期と思っている」と述べた。

緊急事態宣言を「最後の手段」と説明。発令された4、5月は自粛期間となり、経済活動もほぼ停止。吉村知事は「4、5月を見たら分かるように、社会全体を止めるということになる。それに伴う副作用、いろんな人が生活している中での社会を止めるのは、暮らしを止める側面もあるので、そこは最後の手段でなければならない」とした。

大阪の感染状況について、「感染拡大のピークは抑え込めているんじゃないかと判断している」とした上で、感染者数は「減っていなくて、高止まりの状況」とした。「なんとか減少の方向に持っていければ、緊急事態宣言は回避できるのではないか」と繰り返した。

府ではこの日、309人の感染が確認され、4日連続で300人を超えた。

東京都では17日、過去最多を大きく上回る822人の新型コロナウイルス新規感染者が確認された。

吉村知事は「東京のようにいきなり800人になる。大阪で6、700の数字が出てきたときに、同じ質問をされたら答えられるか分からない。感染症の拡大の傾向を見ながら判断すると言わざるを得ないが」とも語った。

その上で「大阪の現状では、なんとか府民、事業者のみなさんの協力で、ヤマは抑えられていると思う」と述べ「今の段階で緊急事態宣言を出すべきだと思ってはいない。そうならないようにするべき時期」とした。