日本医師会の中川俊男会長は7日の会見で、新型コロナの感染拡大状況について「緊急事態宣言を先行解除した大阪府の感染の再拡大は、すさまじいもの。3週間遅れで宣言を解除した首都圏も感染者の急増は間近に迫っている」と強い懸念を示した。

中川会長は現状を「これまでで最大の危機だ」と指摘。理由に「国民のみなさんがコロナに慣れつつあり、自粛という我慢の限界にある」のと「感染力が強い変異株が主体になりつつある」という2点を挙げた。

1年前の昨年4月7日に初の緊急事態宣言が発令された時は「ロックダウンされたかのように街から人影が消え、最初の緊急事態宣言は劇的な効果があった。早急に国民の中に危機感、緊張感を呼び戻さなければならない」などと強調し「次の緊急事態宣言が発令されるかどうか、ぎりぎりの段階にある」とした。「安全な感染防止対策こそ、結果的に最強の経済対策です」と、政府の拙速な緊急事態宣言の解除を暗に批判した。