★イラン戦争のゆくえも含め米国の中間選挙、ウクライナ戦争、米中関係、台湾問題。ここ数年の案件の多くが13日からの米中首脳会談でひとつの方向性を見ることになろう。米ドナルド・トランプ大統領がイラン戦争の停戦に期日を設けて追い込もうとしたのは、1度延期した米中首脳会談までにめどをつけたかったからだ。だがトランプの思惑通りにはいかない。11日、中国外務省・郭嘉昆報道官はトランプの国賓訪中に「(米国との)相違点を管理し、変動が絡み合う世界により多くの安定性と確実性を注入したい」と余裕のコメント。次いで「中米関係や、世界の平和と発展といった重大な問題について深い意見交換を行う」「対等、尊重、互恵に基づく精神で協力を拡大したい」と世界の2大巨頭の扱いだが、中国が優位にある。米大統領の訪中は約10年ぶりという。
★米ギャラップ社が先月発表した世界規模の世論調査で、米中のリーダーシップへの評価を問うと、中国の支持率が36%、米国は31%だった。アメリカンファーストを貫き協調性に欠け、国際法を無視し、他国に武力を振るうトランプ政権への嫌悪感といえよう。欧州に次いでアジア諸国からも距離を置かれている米国だがトランプは中国には他国への挑発のような態度はとらない。出発前、ホワイトハウスで「とても遠く離れている。少し違いがある」と台湾問題が議題になることを示唆したが、ウクライナやイラン、カナダへの態度と違い、ねじ伏せるような発言は避けている。トランプにとっても慎重さが必要な相手ということになる。
★その中で唯一、忠犬ぶりを示す日本には訪中前に日・韓に立ち寄る米スコット・ベセント財務長官が来日。為替相場の動向や、中国の対日輸出規制などが議題と言われているが首相・高市早苗、財務相・片山さつきらとの会談では台湾問題など対中政策のすり合わせも含まれると官邸はアピールする。台湾問題、対中政策の失敗は首相にあり、ここは「静かにしろ」「波風立てるな」と改めてくぎを刺しに来たとみるのが外交上は正解ではないか。(K)※敬称略


