囲碁の最年少プロ、仲邑菫二段(12)が藤沢里菜女流本因坊(22)への挑戦権獲得にまた1歩近づいた。9日午前10時から東京・市ケ谷「日本棋院東京本院」で打たれた、「第40期女流本因坊戦」本戦2回戦で牛栄子三段(21)に288手までで白番(後手)1目半勝ちした。終局は午後6時25分。目まぐるしく形勢が入れ替わる激戦を制した。「チャンスを逃して難しくなり、負けもあったと思います。形勢判断にミスがあって負けそうでしたが、相手のミスに助けられました」とコメントした。

対局場となったのは、タイトル戦挑戦手合でも使われる「幽玄の間」。公式戦では初めて入った。「いつもよりちょっと緊張感がありました」と言う。

仲邑は4月1日、中学生初戦となった1回戦で吉原由香里六段(47)を下した。同月28日の女流立葵杯挑戦者決定トーナメントでも1回戦で小西和子八段(48)に勝ち、12歳1カ月での本戦ベスト4と、史上最年少記録を達成した。また、5月6日には男性棋士も参加する棋聖戦ファーストトーナメント(FT)で、鳥井裕太三段(27)を倒し、史上最年少でのCリーグ入りと勢いに乗っている。

女流本因坊戦は、準々決勝に進出だ。「良い碁が打てるように頑張りたいです」と抱負を語っていた。