阪神甲子園球場は12日、この日から有観客試合が再開される予定だったが、降雨による天候不良で、阪神-中日戦が中止となった。

阪神のユニホームを着て、3時間前に甲子園に到着したという20代の男性は「有観客になって、天気予報を見たら曇りだったので、いけると思った。久々に見られる唯一の試合だったのに」と残念がった。

男性の母は「バスの中で息子から中止のLINEがきた。阪神はせっかく調子がいいのに」と話した。

この日は阪神青柳晃洋投手(27)が先発予定だった。青柳はこれまでも登板試合が雨で中止になったことがあり、「雨柳さん」のタオルも発売されている。男性の母は「雨柳さん」のタオルを持参しており、「今日やっと来られたのに。雨柳さん…」と苦笑いだった。

中止だと知らずにタクシーで到着した50代の男性は、雨天ノーゲームだと知り、驚いた様子だった。「残念すぎるけど、帰らないと仕方ない」と肩を落とした。

甲子園は3度目の緊急事態宣言の発令により、有観客試合は4月25日がいったん最後となり、4月30日から5月11日までの4試合(5月1日は中止)が無観客となっていた。【星名希実】