小泉進次郎環境相(40)は20日、虫垂炎の手術から退院後、本格的に職務復帰するのを前に記者会見した。公の場での活動再開は10日ぶり。

国会での法案審議に影響が出ないよう、当初は手術ではなく投薬治療を望んだが、医師から「炎症の数値が高く、石もあり、場合によって(患部が)破裂するリスクがあると伝えられ、緊急手術となった」と、明かした。

進次郎氏は今月10日に発熱と腹痛があり、病院で診察を受けて虫垂炎と診断され、そのまま手術、入院。15日に退院した。「(初当選から)12年で、こんなに休んだのは初めて。入院しなければここまで休めないということには、思うところもあった」と漏らした。

腹腔(ふくくう)鏡手術を受けて「(腹部に)3つ穴があいている。まだあまりおなかに力を入れて話せない」といい、声もいつもより弱々しい状態。医師や家族からは「しっかり休んでほしい」と伝えられたという。入院後、委員会出席や閣議後会見もキャンセルが続いた。「法案審議や委員会の質疑にも影響を与えてしまい、大変申し訳ない。(来月16日までの)残りの国会で、すべての法案の成立に向けて真摯(しんし)に誠意をもって臨んでいきたい」と、話した。

退院後、数日はリモートワークで職務をこなした。「世の中には、病気とともに仕事に向かいながら頑張っている方が多くいる。病気を抱えながら議員活動をする立場の議員にとっても、(リモートワークは)必要なことだ。今まで国会改革に取り組んできたが、そういう観点で考えることはあまりなかった。入院生活をすることになり、リモートワークの整備、デジタル化は、病気を抱えながら仕事をしている人にとって有効なことだと感じている」と述べ「今回のことを通じて、自分がこれまで見えなかった部分が見えるようになった」とも語った。

コロナ禍では、医療現場の逼迫(ひっぱく)が大きな問題になっている。進次郎氏は「求めている方に必要な医療を届けられるよう、一閣僚として責任を果たすことが必要だとあらためて思った。医療従事者の方のおかげで、こうして仕事に復帰できた。現場で頑張っている方に感謝を忘れずに活動をしっかりやっていきたい」とも口にした。