酒が飲める、飲めるぞ、酒が飲めるぞ~♪ 緊急事態宣言が解除された東京都では21日、飲食店での酒類提供停止要請が一部緩和される。

まん延防止等重点措置は7月11日まで続くが、都からの感染防止対策の認証を受けた店舗のみ、「2人以内」「90分間」の限定で午後7時まで提供可能。20日は休業要請等に従ってきた各店舗が再開準備を進める一方、条件付き緩和に対応出来ずに酒類提供を見送る決断を下した店舗もあった。

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酒類提供に関する政府の基本的対処方針は「午後7時まで、原則4人までが望ましい」。一方で、東京都は最低条件として、アクリル板設置などの基本的対策に加えて、都が独自で定めた「認証」交付店だけに絞り込んで一部緩和を認めている。だが、対策を万全にして要請通りに完全休業を徹底しているために、都の担当者と店側の連絡が取れず認証がまだ受けられていない店もある。都は「早急に連絡をとって対応したい」と話しているが、今日21日には間に合っていない店が多いことも事実だ。酒類提供の飲食店は都内で約12万店あり、認められた対象は約5万店だ。

認証に必要な「東京都コロナ対策リーダー研修」を、本部の担当者が受けているチェーン店などは、各店舗に“資格”がない現状に立たされている。広い店舗では人数や時間の把握が難しい場合もあることから、ファミリーレストランなどは酒類提供を引き続き見送る店が大多数となった。

店で使用する食材などを扱う業者にとっても、まだまだ厳しい状況は続く。酒類に直結する氷の業者も注文が激減。1927年(昭2)創業の老舗「飯蔵商会」では銀座や六本木などの約800店と取引があるが、一時は売り上げ9割減の時期もあった。人の流れは増加傾向だが、不要不急の外出自粛要請に加え、テレワークなども推奨される時代。飲食店等の苦境は緩和されていない。