在米17年の国際弁護士の吉田大氏は8日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜午後1時55分)に出演し、ドジャース大谷翔平投手(29)の口座から不正に違法ブックメーカーに1600万ドル(約24億円)を送金したとして追訴された元通訳の水原一平容疑者(36)の罪状認否日程の延期が報じられていることをめぐり、背景を解説するとともに、罪状認否の見通しについて言及した。

水原容疑者への罪状認否は当初、今月9日(日本時間10日)の予定だったが、14日(同15日)に変更したと報じられている。番組では、水原容疑者側と検察側が連名で、日程を14日に延期するよう求める要望書を裁判所に提出し、裁判所側が承認すれば延期が認められると説明した。

吉田氏は「延期になることは、今回のように双方が合意している場合は珍しいことではない」とした上で、罪状認否の見通しについては、水原容疑者側は有罪と認める可能性が高いと指摘した。

「訴状の中でも、通常では単独ではこないような銀行詐欺(容疑)がきている。通常は合わせ技で電信詐欺や郵便詐欺が出てくるが、今回は1つに絞られている」とした上で「さらに、(水原容疑者の弁護士)マイケル・フリードマン氏の声明で『水原氏は法的手続きに協力し、一刻も早くこの事件を解決できるよう政府と同意できることを望んでいる』と出ている点や、水原氏側による予備審問の権利の放棄。この3点を鑑みると、大きな確率としては、有罪を認める方向にいっているのではないかと考えられると思う」と分析した。

水原氏はかねて、現段階で予想される水原容疑者の量刑について、米国の「連邦量刑ガイドライン」に記されたポイントで計算した場合、「禁錮4年3カ月から5年3カ月」が推測できると指摘している。

番組MCのフリーアナウンサー宮根誠司に「司法取引をしたとしても、禁錮4年3カ月から5年3カ月、日本で言うところの実刑は免れないんでしょうか」と問われた吉田氏は「ガイドライン上ではこの数字に当てはまります。そして、このガイドラインはほんの十数年前までは、ほぼそのまま当てはめられていたというほどの非常に強い参考(資料)になっている」と、「連邦量刑ガイドライン」の信頼性に言及した。

その上で「(水原容疑者サイドが)政府側に多大な協力をしたと当局側が認めると、当局側として特別な通達を裁判所にすることで、この範囲(量刑予測)からさらに下げることも可能になってくる。当局側との信頼関係、協力関係は今後も大きなポイントになります」とも話した。