新型コロナウイルスワクチンを接種した父が重篤な副反応により入院したことを明かしたマーケティングアナリストで信州大学特任教授の原田曜平氏(44)が、ネット上で拡散されているワクチンに関するデマについて説明した河野太郎行政改革担当相(ワクチン担当相)に対し、「原因はあなたが副反応の詳細を話さないこと」と訴えた。

河野氏は24日、公式ブログで「新型コロナウイルス感染症のワクチンに関するデマが流布されるようになってきました」と言及。「EUの対外行動庁(EUの外務省にあたる)が4月に公表した報告書によれば、中国やロシアが、ファイザーやモデルナのmRNAワクチンの信頼性を傷つけるような情報発信をソーシャルメディアなどを使って複数の言語で行っています。また、ワクチンに関する偽情報やデマを監視している団体によると、TwitterとFacebookにあるワクチン関連のそういった誤った情報の65%はわずか12の個人と団体が引き起こしていることが確認されています」と説明し、流布されているワクチンデマの具体例や、推測されるデマを流す側の目的についても記した。

これを受け、原田氏はツイッターで「原因はあなたが副反応の詳細を話さないこと。父のように把握されてない重篤な副反応があること。厚労省が全て『評価せず(ワクチンが原因で死んだかもだし違うかも)』と曖昧にしていること。評価できないもの全てが補償されると明言されないこと」と指摘。「これをすればデマは必ず減る」とした。

原田氏は先月13日にツイッターで、80代の父がワクチン接種後、40度近い高熱が出て体の一部が腫れ上がるなどの症状に見舞われ、救急搬送されたことを報告。病名はワクチンの副反応による多形滲出(しんしゅつ)性紅斑と蜂窩(ほうか)織炎と診断され、現在も入院が続いている。また、22日のブログでは、父の副反応について病院側から厚生労働省への報告がされていないとし、事情説明を求めた。