初防衛を目指す藤井聡太王位(棋聖=19)が挑戦者の豊島将之竜王(叡王=31)に2勝1敗とリードした、将棋「お~いお茶杯第62期王位戦7番勝負第4局」が明日18日午前9時からの2日制で、大阪市「関西将棋会館」で行われる。本来なら同じ日程で、佐賀県嬉野市「和多屋別荘」での対局が予定されていたが、九州北部地域の大雨のため、16日に日本将棋連盟から会場変更が発表された。

16日に関西将棋会館で行われた王将戦2次予選決勝で稲葉陽八段(33)を下した藤井はその場で、「このたび九州豪雨で被災された方々にお見舞い申し上げます。この状況では対局場の変更はやむを得ない判断だと思います。変わらず全力を尽くして良い将棋を指せればと思います」とコメントした。

また、豊島竜王は17日、同連盟を通じて、「豪雨災害で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。対局場所の変更は、大変な準備をしてくださっていただけに胸が痛いです。『対局者の安全を最大限配慮した結果での判断だった』とのこと、お気遣い感謝致します。1日も早く市民の皆様の安心した暮らしが戻りますようお祈りしております。第4局、目の前の局面に集中して良い将棋を指せればと思います」とのコメントを発表した。

タイトル戦の内容変更としては直近、2015年(平27)の第64期王将戦7番勝負第5局(3月12、13日、新潟県佐渡市)で天候不良によりフェリーが欠航。対局前日の移動ができず、初日午前に移動し、午後1時30分から対局を始めたという例がある。

藤井が初防衛まであと1勝とするか、豊島がタイに追いつくか。改めて注目だ。