オリンピックが日本で開催された年は首相が辞任するというジンクスは生きていた。

菅義偉首相は3日、自民党の臨時役員会で総裁選に出馬しないことを明らかにした。今月末の総裁任期満了に伴い、辞任する。日本でオリンピックが開催されるのは今回で4回目になるが、過去3回すべて首相は開催された年に辞任している。

1964年(昭39)の東京オリンピックは、池田勇人首相が開会式の1カ月前に病気療養のため、入院。10月10日の開会式は病院の許可を得て出席したものの、閉会式翌日の10月25日、辞任を表明した。

72年の札幌オリンピックは佐藤栄作首相だった。同年5月、沖縄返還を実現し、通常国会閉会翌日の6月17日、辞任を表明。7月に内閣総辞職した。オリンピックから5カ月後の退陣だった。

98年の長野オリンピックは橋本龍太郎首相で、5カ月後の7月の参院選で自民党が大敗。引責辞任に追い込まれた。

オリンピックが開催された年は首相が辞任するというジンクスは、永田町の俗説になっていた。