高市早苗首相は22日、スピードスケート女子で通算10個の五輪メダルを獲得して引退した高木美帆さん(32)に、国民栄誉賞の授与を検討するよう関係省庁に指示した。木原稔官房長官が記者会見で明らかにした。授与が決まれば2023年3月の車いすテニス男子の国枝慎吾さん以来となる。

木原氏は高木さんについて「長きにわたり、スピードスケート界の第一人者として世界の第一線で活躍した」と評価。「わが国のスポーツ振興と発展に多大な貢献をされた。国民に広く夢と感動を与えるとともに、社会に明るい希望と勇気をもたらした」と称賛した。今後スポーツ庁を中心に有識者の意見聴取などを進め、最終決定する。

高木さんは日本スケート連盟を通じ「国民栄誉賞を検討していただけるだけでも光栄に思います。検討結果を楽しみに待ちたいと思います」とのコメントを出した。

北海道出身の高木さんは、2010年バンクーバー冬季五輪に中学生だった15歳で出場。出場種目を絞らないオールラウンダーとして活躍し、日本のスピードスケート界をけん引した。

五輪は18年平昌大会で団体追い抜きの金などメダル3個、22年北京大会で1000メートルの金など4個を獲得した。4度目の出場だった今年2月のミラノ・コルティナ大会は銅メダル3個をつかんだ。五輪で夏季を含めて日本女子最多の通算10個のメダルを手にした。

内閣府によると、国民栄誉賞はスポーツや芸能、文化などの分野で顕著な業績を上げた個人、団体をたたえるため、1977年に創設された。これまでに28例あり、野球の本塁打世界記録を達成した王貞治さんや、歌手の美空ひばりさんらが受賞している。(共同)