年末の風物詩「現代用語の基礎知識選 2021ユーキャン新語・流行語大賞」の表彰式が1日、都内で行われた。

【2021流行語大賞】年間大賞はリアル二刀流/ショータイム/まとめ>

トップ10に、コロナ関連では「人流」「黙食」、東京五輪・パラリンピックからも、五輪新競技スケートボードで解説を務めたプロスケートボーダー瀬尻稜が発して注目を浴びた「ゴン攻め/ビッタビタ」や、国際オリンピック委員会(IOC)トーマス・バッハ会長の言動を称した「ぼったくり男爵」、東京パラリンピックの競技ボッチャで金メダルを獲得した杉村英孝選手の得意技「スギムライジング」が選出。スポーツ界からは大リーグのエンゼルスでMVPの活躍を見せた大谷翔平の偉業をたたえる「リアル二刀流/ショータイム」。音楽界からは歌手Adoが歌詞でもインパクトを残した「うっせぇわ」、世相では「ジェンダー平等」「親ガチャ」「Z世代」が選ばれた。

昨年は「3密」が選出された「大賞」は、10語の中から、まもなく発表される。

▽以下トップ10

◆ジェンダー平等 すべての人が性別にかかわらずに平等な機会と権利を持ち得ることを意味する。国連が採択した「SDGs=持続可能な開発目標」の17目標のうちの1つでもある

◆うっせぇわ 2020年10月に配信限定で発表された楽曲。ネットの歌い手文化で活躍する現役女子高生Ado(アド)が歌い、「うっせぇうっせぇうっせぇわ」と社会への怒りを表現するフレーズが耳に残る。作詞・作曲はボカロPとして活躍するsyudou(シュドウ)

◆親ガチャ 親を自分で選べないこと。出生にあたり、運次第のガチャ(ソーシャルゲームやカプセル玩具自販機)を1回しか回せないような状況を指した言葉。当事者側からの言葉としても問題提起となっている

◆ゴン攻め/ビッタビタ 東京五輪の新競技「スケートボード」で解説を務めた瀬尻稜プロが発した言葉の数々が話題に。アナウンサーとの絶妙なやりとりも紹介された。思わず使ってみたくなる表現の軽妙さが人気に

◆人流 コロナ禍で頻繁に使われるようになった言葉。「人の流れが減少」など人出の意味合いで使われた。「人流=主要繁華街での滞留人口」として、「ある場所、時間帯における人出の様子や規模」をひと言で表せる語として重宝された

◆スギムライジング 東京パラリンピックの競技「ボッチャ」で金メダルを獲得した杉村英孝選手の得意技。密集した球のうえに、やわらかく乗せる正確な投球をあらわした言葉

◆Z世代 X世代、Y世代に次ぐ、1990年代後半~2000年代生まれの人のこと。もとは米国で誕生した概念。デジタルネーティブで若者世代の代名詞

◆ぼったくり男爵 ワシントン・ポスト紙で紹介された国際オリンピック委員会(IOC)トーマス・バッハ会長の呼び名。拝金主義を背景とした強硬姿勢を批判された

◆黙食 コロナ感染防止対策から、黙浴、黙乗などの黙○が話題となり、文字通り黙って食べること。なお、会食する際には、食べるとき以外はマスクを着用するマナーも注目された

 

◆リアル二刀流/ショータイム 日本のプロ野球(NPB)北海道日本ハムから米大リーグ(MLB)ロサンゼルス・エンゼルスへ18年に移籍した大谷翔平の投打二刀流の成功が本格的に証明された活躍の総称。関連して「なお、エンゼルスは…」と大谷の活躍を報じた直後に試合結果を続けチームが勝利に結びつかないもどかしさを表現した言い回し「なおエ」も話題に。また大谷が登場する際に使われるキャッチフレーズ「イッツ、ショー(翔)タイム!」は、活躍場面で実況アナウンサーたちがうれしそうに絶叫する映像が日本のスポーツニュースでも流された。