将棋の藤井聡太竜王(王位・叡王・棋聖=19)が渡辺明王将(名人・棋王=37)に挑戦する、第71期ALSOK杯王将戦7番勝負第4局(主催 毎日新聞社・スポーツニッポン新聞社・日本将棋連盟)は11、12日、東京都立川市で行われ、114手で後手の藤井が勝って開幕4連勝で王将を初奪取し、最年少5冠になった。

感想戦後の東京都立川市内のホテルでの藤井新王将との主な一問一答は以下の通り

-故・大山康晴15世名人、中原誠16世名人、羽生善治九段ら大棋士とも肩を並べた

藤井 過去に5冠を達成された方は、本当に時代を築いた棋士の方ばかりで光栄に思います。自分はまだまだ見合った実力がないので、実力をつけていく必要があります。

-新年度からの叡王、棋聖など防衛戦とタイトルが続く

藤井 来月(3月9日、順位戦B級1組)も昇級のかかった対局になる。しっかり悔いのないように戦いたい。防衛戦も始まる。それに向けてしっかり実力を高めていければと思います。

-常々、「記録は意識しない」と。タイトルをどんどん取っていくことの意義は、どう考えているか

藤井 これまでのタイトル戦の対局を経験させてもらう中でいろいろ成長出来た部分が多かった。そういった対局を通じて成長につなげることが大事かなと思います。

-今回のタイトルでの成長した点、課題点は

藤井 今回の王将戦は渡辺さんと2日制の対局では初めてだった。改めて対局してみて、中盤のバランスの取り方でうまくいかないことが多かった。

-かつて「全8冠制覇」は理想の形と

藤井 翌年度から防衛戦が始まります。そういった中でも実力を高めていくことで少しでも近づければいいのかなと思います。

-5冠達成で今後、他の棋士は。これまで以上に“藤井対策”をして対局の臨んでくる

藤井 自分としては何かやり方を変えるとかはないので、やってきたことをまた積み上げて行くだけだと思います

-4連勝の要因は

藤井 振り返ると結構、中盤苦しい対局が多かったので、幸運だったのかなと思います。苦しい局面でも粘り強く指して終盤に持ち込めたのがよかった。

-2日制のタイトル戦は16勝1敗

藤井 自分の場合は結構、中盤で時間を多く使うことが多いので、2日制であったり、長い持ち時間ですと、戦いやすい所はあるのかなと思います。

【ひふみんアイ】藤井竜王の最年少5冠確定させた「俗手の妙手」もはや名人獲得も視野

-立川の印象は

藤井 立川は今回初めて訪れた。対局室の窓の目の前に公園があって遠くに富士山。自然が豊かなところかなと思います。

-瀬戸のファンに一言。

藤井 地元・愛知県瀬戸市のファンの方には応援していただいて励みになっています。1ついい報告ができてうれしく思います。地元の方に喜んでもらえるように頑張ります。