新型コロナウイルスの感染拡大で1月11日から臨時休園していた東京・上野動物園が23日、再開した。

都のまん延防止等重点措置の解除にともない、当面は1日の入場者数を4000人に制限。事前予約の整理券(先着制)が必要など、感染防止対策を取った上で再開園した。

待ちわびたファンが早朝から次々に来園。午前9時半の開園時には、新しくなった正門前に220人が列をつくった。昨年6月に誕生したジャイアントパンダの双子と母親シンシンの観覧再開は25日からだが、ほとんどはこの日から公開された双子のお姉さんのシャンシャンとの再会を楽しみに、何度も東園のパンダ舎を訪れて笑顔を浮かべていた。

双子と母親はこの日、報道陣に屋外運動場でくつろぐ姿が事前公開された。雄のシャオシャオは木の上でぐっすり眠り、雌のレイレイはやや高い木の上でまったり休息していた。2頭とも元気で、体重は22日=272日齢時点で、シャオシャオが20・1キロ、レイレイが21・35キロ。

午前5時ごろから並んだという東京の男性は「休園前は土日中心に来ていましたが、急に再開になったので有休を取ってきました。早く整理券もなく、落ち着いて見られるようになればいいですね」と喜んでいた。横浜から来た主婦は「休園前は週3~4日くらい来ていました。シャンシャンはやっぱりかわいい。ファンも密を避けたり、注意しなければと思います」と話した。

同園の冨田恭正副園長は「休園の間も多くのお客様から動物たちは元気かと心配の声をいただき感謝しています。多くの方に支えられている動物園だと改めて実感しました。引き続き感染対策をしながら、動物の動き、大きさ、においなどを感じていただければ」と話していた。

パンダの双子と母親の観覧を希望する場合は、専用サイトの観覧抽選に申し込み、当選しなければならない(抽選当選者は先着整理券の取得は不要)。25日~4月3日分(各日2800人、午前10時~午後2時公開)の申し込み受け付けは終了しており、倍率は平均15倍だった。

4月5日以降分(各日最大4400人、午前10時~午後4時公開)は、25日から順次受け付ける。先着制整理券の事前予約(この整理券では双子パンダの観覧はできない)も含めて、詳細は上野動物園ホームページへ。