ロシア大統領府が21日に公開したプーチン大統領(69)とセルゲイ・ショイグ国防相が会談する動画で、プーチン氏がテーブルの端を右手で強く握り続けていたことから健康に深刻な問題が生じているのではないかとの憶測が広がっている。

約12分間の動画でプーチン大統領は席に座ってからずっとテーブルの端を握ったままの姿勢を保ち、足も小刻みに揺れていることが分かると米ニューヨーク・ポスト紙は指摘しており、病気の可能性があると伝えている。プーチン氏は以前から度々パーキンソン病の疑いが取り沙汰されている。

元英国の政治家で作家のルイーズ・メンシー氏は、自身のSNSで「プーチン大統領がパーキンソン病を患っていると以前に伝えたが、この映像で彼は手が震えるのを隠すためにテーブルを握っていることが分かる。しかし、足の震えは止めることができないようだ」と投稿。テキサス工科大学のボディーランゲージの専門家は、プーチン大統領の顔が明らかに肥大しており、数年前に比べて驚くほど弱って見えると述べ「健常な大統領は手を押し付けて支える必要はなく、両足を床に置いたままにすることに不安はない」と不自然な動きは病気によるものである可能性を指摘しているという。

プーチン大統領の健康問題を巡っては先日、ロシア独立系メディアのプロエクトが、甲状腺に関する疾患で治療を受けていると報じている。プーチン大統領は2016年からの4年間でがんの専門医と35回極秘に面会し、鹿の角を切ると出てくる血で入浴する民間療法も行っていると伝えているが、大統領府は報道を否定している。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)