将棋の最年少5冠、藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=19)が22日、名古屋市の複合商業施設「ミッドランドスクエア」25階に新設された名古屋将棋対局場で指された第81期順位戦A級の初戦で、佐藤康光九段(52)を101手で破り、白星発進した。

名古屋将棋対局場のこけら落とし対局となった一戦は藤井の先手番で、戦型は後手向かい飛車の対抗形となった。

終局後、佐藤は「読みにない展開、読みにないというか、予想とは違う展開になったので、ちょっとよく分からないまま指していた」と振り返った。最終盤は粘りを見せたが、「最後は何かあるかなと思ったが…」と悔しそうに振り返った。

日本将棋連盟の会長でもある佐藤は、自らの激戦とともに、もう1つのこけら落とし対局の順位戦B級2組1回戦、杉本昌隆八段、佐々木慎七段(42)戦の熱戦が続いていることに「名古屋将棋対局場から棋士の思いが発信できているのかなと思います」と話した。