奈良市の近鉄大和西大寺駅前で銃撃された自民党の安倍晋三元首相(67)は、6月28日にも同じ駅前で応援演説をしていた。

その際、奈良市在住の男子中学生に声をかけたという。中学生が「野球をやっています」と伝えると、同元首相は「頑張れよ!」とグータッチで応じた。

8日に銃撃されたというニュースを聞いた中学生は、いてもたってもいられなくなり、母親と一緒に献花に訪れた。

現場で手を合わせ「すごく優しくしてくれました。笑顔で記念撮影もしてくれた。残念です」と悔しそうな表情を浮かべた。

言葉を交わした際、安倍元首相は移動の時間が迫っていたという。関係者に「時間がないです。急いでください」とせかされても、「大丈夫、大丈夫だから」とサインにも応じてくれた。中学生の母は「息子がとてもガッカリして、ぜひ花を手向けたいということで、現場に来ました。とても親切な方でした」と話した。