東京都の小池百合子知事(69)は9日午後、東京・中野駅前で、東京選挙区に立候補した荒木千陽氏(40)の応援に駆けつけた。

SNSなどでは事前告知をしておらず、いわば突然の登場だった。現役の都知事ということもあり、5人以上の都知事のSPに加え、中野署の複数の警察官が周辺を警備。前日8日の安倍元首相の事件もあったことから、この日は、車で演説場所まで乗り付け、透明な街宣車の中からの演説となった。警視庁のSPは表側はもちろん、裏側にも目を光らせていた。

小池氏は「昨日、安倍元首相が凶弾に倒れました。大変ショックです。私は首相補佐官として安倍さんに務めました」と話した。06年に第1次安倍政権が誕生すると、環境大臣だった小池氏は党務に力を注ごうと思ったという。

「家に戻って、スリッパを履こうとした時に、安倍さんから電話をいただきました。国家安全保障補佐官とのことでした。安倍さんは『小池さんがやるんだから国家がつく役職がいいのでは』と言われました。人びとが幸せな生活を送っている中で、安心安全を確保するためには、地球規模で国が何をやるのかということを考えねばならないということを学びました」。

その後の演説でも「政治は結果だと安倍さんが言われていました」などと、安倍氏の名前を引用した。

この日の小池都知事は、荒木氏とともに街宣車に乗り込み、最終日の訴えを行った。9日午後7時からは、小池氏の地元でもある池袋西口で最後の訴えを行う。