社民党の福島瑞穂党首(66)が11日、都内の参議院議員会館で会見を開き、公職選挙法が定める政党要件を維持したことを報告した。午前10時段階で一部、開票は残っているが、社民党の得票率は2・38。19年の参院選が2・09、21年の衆院選の1・77を上回り、福島党首も比例代表で5度目の当選を果たし、1議席を確保した。「政党要件をクリアするのが最低の要件。国会内で社民党が、社民党として頑張れるのがうれしい。1議席を確保し、私が国会に戻ることが出来る。社民党を存続し、議席を作ってくださったことに感謝します」と語った。

一方で、96年の社民党結党時に独立した新社会党と政策協定を結び、同党の候補を含めて比例代表8人、選挙区で4人擁立も、自身の1議席にとどまったことについては「複数議席、取れなかったことは本当に残念。当選させたかった、当選して欲しかったという思いがある」と悔しさを口にした。その上で「分裂があって以降、衆院の比例より取ることが出来た。今回を足がかりに、さらに躍進できるように頑張りたい」と前を向いた。

服部良一幹事長(72)は「党員の約3分の1が離党した中の厳しい選挙。ウクライナ情勢、安倍元首相のあってはならない事件での、自民党への同情票…政党要件を取れなかったら、辞任するつもりでおった。新しい出発が出来ることをうれしく思う。新社会党をはじめ、他の政党とのネットワーク型の共闘、文化人との連携も頭に置きながら選挙戦を戦うことが出来た」と語った。

自民党が大勝し、改憲勢力が3分の2を占めたが「昨年の立憲民主野党連携が、まだよく分からないが、反転攻勢を、どう作っていくか大きな課題がある。政党要件を確保し、福島党首も国会に戻ることが出来た。心から感謝申し上げたい。必ず新生社民党が前を向き、頑張れるように、引き続き頑張りたい」と語った。