新型コロナ感染でリモートワークを余儀なくされていた岸田文雄首相は31日、首相官邸で療養明け後、初の記者会見を行った。

岸田氏は7月8日に奈良市内で銃撃されて死去した安倍晋三元首相の国葬の実施意義について言及。

「憲政史上最長の8年8カ月の在任、戦略的な外交、平和外交に貢献された。諸外国における元首の出席、各国からの敬意と弔意が寄せられている」と説明。多数の海外要人が参列を希望しているとして「各国からの敬意と弔意に、国として礼節を持って応えることが必要だ。礼を尽くす必要がある」とした。

首相は自らが決断した国葬に関する国会の閉会中審査に出席する考えを表明した。「私の決断について、質疑にお答えする機会をいただきたい。国民に弔意を強制するものではないが、説明が不十分との批判を受けている。実施を判断した首相として真摯(しんし)に受け止め、正面から答える責任がある。そういったご批判を謙虚に受け止め、国会の閉会中にテレビ入りで私自身の答えを示したいと思う。野党のご協力もお願いしたい」とした。

旧統一教会を巡り「政府を挙げて霊感商法などの被害者の救済に全力で取り組む」とも述べた。