第43回将棋日本シリーズJTプロ公式戦(JT杯)2回戦、藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)対羽生善治九段(51)戦が23日、札幌市の「札幌コンベンションセンター大ホール」で始まった。黄金カードは先手後手を決める振り駒の結果、歩が3枚出て、先手が藤井、後手が羽生となった。

両者はこれまでに6回対戦し、藤井竜王の5勝1敗。将棋日本シリーズでは初対戦となる。藤井は今月6日、王位戦3連覇を果たして、タイトル獲得通算10期と2ケタに乗せた。JT杯は4年連続4回目の出場で、昨年は準優勝。今年は頂点を目指す。

タイトル獲得通算99期(竜王7、名人9、王位18、王座24、棋王13、王将12、棋聖16)で国民栄誉賞棋士の羽生は、JT杯33年連続33回目の出場で5回の優勝がある。今年は1回戦で菅井竜也八段(30)を下して勝ち上がってきた。タイトル戦線では、19日の王将戦挑戦者決定リーグ戦で服部慎一郎四段(23)を下した。棋王戦は藤井と別のゾーンでベスト4に進出。準決勝では伊藤匠五段(19)と対戦する。

JT杯は、前回優勝者の豊島将之九段と、8大タイトルホルダー(竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖)に、賞金ランキング上位者を加えたトップ棋士12人による勝ち抜き戦。地方転戦して、公開対局で優勝を争う。持ち時間各10分。使い切ったら1手30秒未満秒読み。ただし、秒読み後1分単位で5回の考慮時間がある。優勝賞金500万円、準優勝150万円。